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プロフィール 二井清治建築研究所 プラネットワーク 出版物
プレイ/THE PLAY
関西を中心に1967年から活動。現在プレイとして活動するのは池水慶一、小林愼一、鈴木芳伸、二井清治、三喜徹雄の5名。メンバーは流動的で、何らかのかたちでこれまでプレイに参加した人数は100名を超える。

発泡スチロール製のイカダで川を下る、京都から大阪へ羊を連れて旅をする、山頂に丸太材で一辺約20メートルの三角塔を建て雷が落ちるのを10年間待つなど、自然の中での「行為」を計画し、実行し、その体験を日常に持ち帰ることを繰り返している。
PLAYと建築のスパイラル考
二井清治
社会は多様化して、拝金思想主義の虚構社会へ向かっており、人間、社会、共同体への意識が薄く、豊かな人間生活が見出せなくなってきている。この中において、地に足をつけた人間の尺度で社会を見据え、人間が主役となる環境を作らなくてはならない。

私にとって、実像の人間の尺度で行うPLAYの行為は、人間の本質について考えることを発信する行為である。

私たちの肉体には狩猟採集を中心とした文化で一万二千年間も自然と共生してきた記憶が刻まれている。その記憶を甦らせるPLAYの行為と、人間のための建築を目指す行為が、私の中では相互に影響しながらスパイラル的に繋がっているのである。

CANOE
1974年12月8日、1975年7月19日~8月10日/滋賀県・伊吹山→琵琶湖
生えている木を切る。くり抜いてカヌーを作る。樹齢100年の杉であった。
私たちは木への敬意をこめてカヌーを作り、琵琶湖で進水した。

 

風:Wandering in the wind
1976年8月10日~15日/北海道・宗谷・サロベツ原野
風についていえば、水に乗って流れる場合とは逆に、あくまで風に向かって歩くべきです。サロベツ原野には森羅万象から抽出された風そのものが吹いていた。私たちはそこで5日間風に向かって歩いた。


 


雷1~10
1977年~1986年/京都府東南部 鷲峰山・大峰山
10年間、私たちは6・7・8の3ケ月間、山頂に丸太材で一辺20メートルの三角錐の塔を組み、その先端に導雷針をつけて落雷を待った。しかしその間、落雷は確認されなかった。
なお、この10年間に50人の人々が塔の構築に参加し、延べ約500人の人々が塔を訪れ<雷を待つ時間>を共有した。


 

MADO:或いは返信=埒外のものを愛せよ
1980年3月2日~3月30日
アート・ナウ’80展に出品/兵庫県立近代美術館
美術館東壁の窓を展示室中央に移動させ、これをMADOとした。同時に部屋は大気を呼吸し始め、MADOは気流の中にあった。


 

ナカノシマ/現代美術の流れ
2011年6月6日/大阪・中之島
2011.3.8-6.5/国立国際美術館「風穴 もう一つのコンセプチュアリズム、アジアから」展に、PLAYのドキュメントを出品。会場で1969年の矢印型イカダを復元制作。
展覧会終了翌日、イカダは1969年の続きを流れ、15の橋を潜って、7キロメートル海に近づいた。


 


ラ・セーヌ/現代美術の流れ
2012年6月5日/パリ市・プトー橋→グラン・ジャット島
2012. 6.6~7.29、パリ市パブリック・アート・センター<Le Plateau>で開催された「Le Mont Fuji n'existe pas」展にドキュメントPLAYを出品。当地でイカダを制作。初日の前日、5日早朝、パリ市郊外プトー橋よりセーヌ川を約3km流れ、グラン・ジャット島へ到着した。

プレイ展
THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ
2016年10月22日~2017年1月15日/国立国際美術館・大阪
国立国際美術館では、1967年より関西を拠点に活動するプレイの個展「THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ」を開催いたします。プレイは、かたちに残る何かを「作る」のではなく「体験する」ことに取り組み続ける唯一無二の美術家集団です。メンバーで集まって計画を練り、準備し、実行し、報告することを実に50年近く続けてきました。プレイにとって美術館での初個展となる本展は、印刷物・記録写真・記録映像・音声記録・原寸大資料などにより、その活動の全貌を展覧する試みです。(国立国際美術館パンフレットより)


パンフレット(表
パンフレット(裏
会場構成計画(二井清治作成)
 

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国際現代美術展

第57回ヴェネチア・ビエンナーレ
出展:2017年5月13日~11月26日/ヴェネチア・アルセナーレ・イタリア
行為:2017年5月9日/Arsenale ZigZag IE:PLAY HAVE A HOUSE
Arsenale Zig Zag IE:PLAY HAVE A HOUSE
1972年、PLAYはIE(house)を作った。
IEを川に浮かべて、流れるIEの中で6日間暮らした。
以来、IEは私たちの意識の中で流れ続けている。

2017年5月9日、IEはアルセナーレに流れ着いた。
夕刻、私たちはIEに乗り込み、
アルセナーレ・デ・ヴェネツィアを約700m航行した。






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